炎

			時野流

冷めた炎は氷を溶かすことなく
風に吹かれては、
灰となりて ただようのみ

降りしきる雨に逆らえば、
やがて 打ちのめされて
滅するのみ

さればと、
人目のつかぬとことにて
くすぶりつづける

それが、
人の世のおきてなればとて・・・